親切で優しさのある子どもに育てるための5つのこと

私自身もそうであるように、親である私たちのほとんどが、可能であれば我が子に一人の賢明で善良な人間に成長してほしいと望んでいます。しかし子育てとはなかなか思い通りにいかないもので、頑張りすぎて空回りしてしまうことがあります。そんな時、一昔前なら両親に電話で子育てについての相談にのってもらうのが一般的だったのかもしれませんが、今はインターネットで何でも検索することができますし一連の説明も省けて手っ取り早いので、役に立つ情報を入手し何かしらの実践をしてみるという方が多いのが現状ではないでしょうか。

一方、このようにメディアとテクノロジーが主導の今、子供達は大人以上に柔軟にネット社会に親しんでいるよう見受けられますが、そこには私たち大人が子供達に望む価値観に相容れないような世界も存在しています。このようにあらゆる情報の溢れる現代において一体どのようにして子供達を正しい道にのせ、一人の自立した善良な人間に育てあげることができるのでしょうか?

話題は少し逸れるのですが、クオート(引用)好きな私は(このブログでもほぼ毎日クオートをポストしています)、先日、『心の教育論』『人格の教育』などの著者であるトーマス・リコーナ博士のクオートをたまたま目にしました↓↓↓

『人格(character)とは ”良い習慣” と ”悪い習慣” の統合である。 これらの習慣は人生の出来事や挑戦にどのように反応するかに大きな影響を及ぼし、私たちの足跡を残すものである。 私たちの人格(character)とは、個々の特有のやり方で表現する習慣や気質のプロファイル(プロフィール)となる。』

※トーマス・リコーナ博士は発達心理学者、ニューヨーク州立大学コルトランド校の教育名誉教授、 モラル教育協会の元会長であり、キャラクター教育パートナーシップの取締役会に勤務し、若者の性格開発を懸念する教師、親、宗教教育者、その他の団体に世界各地で講演しています。

このクオートを機にトーマス・リコーナ博士について少し調べてみたところ、彼の発信しているメッセージの中にはこれまでの私が抱いていた疑問に対する答えが隠されていることに気づきました。

トーマス・リコーナ博士曰く、全ての子供にはもともと優しさが備わっているものの、今日のような環境の中で優しさの表現方法を教えるということは、より良い人格に育成するために意図的な取り組みが必要となるそうです。今回はその取り組みとなる実践的な戦略をトーマス・リコーナ博士の最新の著書、「How to Raise Kind Kids; And Get Respect, Gratitude, and Happier Family in the Bargain(どのように親切な子供を育てるか:尊敬、感謝、そして幸せな家族の協定」から、家庭生活の中で親切心と優しさを養うことのできる5つの方法をご紹介したいと思います。

1.子供達の周りにあるあらゆる親切心に気づかせる

日常的にテレビなどのメディアの一面が残酷さや暴力行為のニュースで覆われるので、親切心は正常な人間の行為ではないように感じるかもしれません。しかし私たち大人は、子供達が周りに溢れる多くの親切な行為に気づき、感謝し、インスパイアされることを望んでいるはずです。

まずは、子供達が周りにある親切心にもっと気づけるよう、家族で親切な行為を実践する方法をブレインストーミングします。例えば、背後に来る人のためにドアを押さえておく、バスや電車で席を譲る、学校で友達のいない子に声を掛ける、近所の病気で寝込んでいる人へ食事を作る、赤ちゃんや小さな子供を連れているお母さんの荷物を持ってあげる、傘を貸してあげる、献血をするなど無数にあります。(ただし何千もの市民が自然災害の被害者に金銭、財産、実践的な支援を行なっていること、病気の子供や高齢の両親の世話をすることなどは、親切のランダムな行為には含まれません。これらは他社のニーズに思いやりや寛大さなどが伴う意図的な行為となります。)親切心は習慣になるにつれて、ますます私達の個人的な人格の一部である ”良い習慣” となります。このように家族で作った親切な行為を実践する方法リストアップし日常的に行えるようにします。

次に家族で親切心とは何かを定義しリストアップします。例えば、「親切は他者への気遣い」「親切は他者の力になりたくてする行い」などが挙げられます。それをまた家族でブレインストーミングしてください。そしてこの二つのリストを家族の見えるところへ貼り出しておきましょう。

※ブレインストーミングとは、1つのテーマに対しお互いに意見を出し合う事で沢山のアイディアを生産し問題の解決に結び付ける創造性開発技法の事

 

2. 家族を通して親切な文化を築き上げる

親切心は、子供たちの中で最高のものを引き出すための支援システムとして、意図的に家族の中の文化(パターンや家庭生活の規範)として創造するならば、習慣になる可能性が高くなります。

これを行うための1つの方法に、家庭生活の中の約束事として、良い習慣と価値観を示す一連の宣言としての家族ミッション・ステートメントを作成します。例えば、 もし誰かの気持ちを傷つけてしまったときには傷つけたことを詫びる、言い争いをしたり喧嘩をしたらお互いを許し歩み寄る、誰かが話をしているときは忙しくても相手を見て耳を傾け敬意を表す、そして「ちょっといいですか」「ありがとう」という言葉を遣うなどが挙げられます。

週に一度、家族ミッションステートメントの家族会議を行い、単に口先だけにならぬよう努めます。家族会議では「今週私たちはどんな風に親切な言葉を掛け合った?」「誰かにすごく腹が立っていてもその人に嫌なことを言わないようにするにはどうしたらいい?」このように優しい言葉や親切心に焦点を当てます。そして家族で食卓を囲む際にも優しさを分かち合って「あなたが今日誰かのためにしたことは何かある? 誰かがあなたにしてくれたことはあった?」などの会話を続けましょう。

もし、 子供達が互いに不快な発言を始めたら穏やかに『言い直し』を求めましょう。例えば「あなたの兄弟にもっと優しい言い方(親切な頼み方)はできる?」などです。 子供達には単に『言い直し』を求めていることを明確にし、「どうしてもっと優しく言えないの?」などと責めたりプライドを傷つけるような形にならぬようにしてください。彼らがよりよく知っていることを示す機会を与えるようにしてください。

 

3. 傷つくことについて教える

共感は親切心の源となる優しさのための不可欠な構成要素です。

子供が不快な態度をとるのは、彼らが自分の行動が与える影響について十分に理解していないことが多いためです。

例えば、学校から連絡があり、あなたの子供が他の子の悪口を言っているといった連絡を受けた場合、あなたの子供に心の傷について教えてください。基本的に傷には2種類あり、一つは切ったりアザができたりなど目に見える外部の傷、もう一つは目に見えない心の痛みである内部の傷があります。 しかし、心の傷は見ることができないだけでなく、外部の傷よりもずっと長い間癒えないことがあります。子供達に伝えてください、誰かの悪口を言えばその子の内部が痛み傷つくことを、そして学校はみんなが幸せで安全だと感じる場所でなければならないことを。

その後あなたの子供に、たった今あなたが言ったことを忘れていないかどうかもう一度言ってもらうように頼みましょう。次に、同級生が気分をなおしてくれるためにできることについて話し合いましょう。

そしてまた、自分の幼少時代や人生を通して、親切心や優しさで行動したことまたはそうでなかったときのこと、その際、自分と相手が互いにどのように感じていたのかも含めて説明しあなたのストーリーを感じるまま自由に伝えてください。

 

4.子供達に家族生活においての明確な責任を与える

責任感は 「応答能力」(Responsibility—in the literal sense of “response-ability”)という意味で、優しさとすべてが関係しています。 優しさとは相手のことを考えることです。 あなたが相手のことを考えているのなら、あなたは助けになれるよう努力します。 世論調査では、ほとんどのアメリカ人が自分の子供を甘やかしていると感じていることが分かりました。 もし大人が家庭生活の一切合切を請け負い、子供達に全てを献身的に奉仕しているとしたら、それは自己中心的な子供を生み出すためのレシピとなり得ます。 それを避けるための最善の解決策は、子供達に早い時期から家族の中で定期的かつ有意義な責任を持たせることです。 研究によれば、普段何もさせていない子供達が親などに頼まれて無償で手伝いをしなければならない時、彼らは親兄弟への大きな不満や懸念を抱くといわれています。

 

5. 親切心と優しさを家庭の外へと拡大する

私たちの子供達はまた、家族以外に親切心や優しさを広げるための道徳的な経験を必要としています。 可能であれば、あなたの子供達とコミュニティーサービス(課外活動やボランティアなど)を行い、あなたが信じる事由を補足し実践する場としてください。

また、地域の人々やあなたの友人、知人らの現在置かれている状況を考慮し、子供達と一緒に彼らにとって助けになるような親切な行為は何かについて考えてみましょう。

そして、あなたの子供達が通う学校が提供しているボランティア活動や課外活動などの学習機会についての情報も得ておきましょう。

あなたの子供達が他者へ示す優しさや、彼ららしい親切心を、良い成績をとることやスポーツを頑張ることと同じように素晴らしく、誇りに思えるということをあなたの子供達に確実に伝えてください。

 

家庭生活の中で親切心と優しさを養うことのできる5つの方法は以上となります。

こうして一通り読み返してみると親切心(優しさ)を養うための行いは、子供達に『気づく』『観察する』『考える』『実践する』機会を与えることにより彼らの『自己肯定感』『意義の実感』『自律の精神が養われる』などの豊かな人間性や社会性を育むものであると言えるように思います。そしてまた、子供達に親切心(優しさ)と前向きな社会性の模範を示すためにも、親自身が自信を持って他人に親切に、思いやりを持って接していかなければならないのだと感じました。

小さなお子様のいるご家庭では早い頃からこのような実践をされると、人格を形成するための沢山の良い習慣が身につき易いようです。我が家は下の娘が今年高校生になってしまいますが、今からでも実践できることはしてゆきたいと思います。

 

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