ミネソタクラフトビール

アメリカで生活するまではアメリカのビールに対する個人的な印象として『軽くてゴクゴク飲めてしまうビール』というのが私の中にありました。

その対象は日本でも販売されているアメリカの代表的なブランド、バドワイザーなどを主に指しているのですが…。

もしかしたらみなさんの中にも私と同じように感じておられる方がいらっしゃるのではないでしょうか?

日本のビールが大好きだった夫は、アメリカに来て以来すっかりウォッカ派になりビールから遠ざかっておりました。

そんなある日、たまたま近くのシカゴスタイルのピザレストランへ行った時にメニューにあった地元のクラフトビールを試してみよう、ということになり“Beer Flights / ビール フライツ” という試飲を注文しました。

(深みのある鉄製のフライパンで焼いたピザ)

 

ところで、アメリカのクラフトビールを提供しているバーやレストランなどに行くとその種類の多さに驚きます。メニューには一応ビールについての詳細が記載されているものの、どれを注文していいのか迷うのが現状です。
そこで活用したいのが前述した“Beer Flights / ビール フライツ” です。

“Beer Flights / ビール フライツ” とはメニューの中から好きなビールを何種類か選ぶと、それを小さな試飲用のグラスに注いで提供してくれるものです。

上記の写真のように私が訪れたお店では計8種類のビールの試飲が計5ドルで提供されていました。基本的にはお店によって選べる種類の数、量、料金などはまちまちです。

さて、一通り試飲をしてみて…どれもフレーバフルで新鮮な飲み心地だと感じました。

濃厚な口当たり、キレとパンチのきいたもの
まろやかで芳香なもの、柑橘系のアロマティックなもの
上質の苦味が後を引くものなど
どれも絶妙にバランスが良く、まさに夫婦でセンセーションを味わった瞬間でした。

また、私にとって意外であったのは、アルコール度数の高いものが多かったことです。だいたいどれも5%−7%はあり中には10%以上のものもあったりで、私はこの試飲ですっかりほろ酔い気分になってしまいました。飲みきると8種類の合計が21オンス(620ミリリットル)です。日本の中ジョッキ以上、大ジョッキ以下の容量ですね。

さて、ウォッカ派に転じていた夫は今回の試飲ですっかりビール党に返り咲きです。特に、彼が虜になってしまったビールは“SURLY FURIOUS IPA”(6.8%)です↓↓↓

その後、日を改めて“SURLY FURIOUS IPA”を醸造しているSurly Brewing / サーリー・ブルーイングを訪れてみることにしました。

 

ここで少しだけSurly Brewing について説明を加えます。

Surly Brewingはミネソタではとてもポピュラーなクラフトビール醸造会社です。創設者のOmar Ansari / オマール・アンサリは父親がパキスタン人、母親がドイツ人で当時はヘビーメタルのギターリストを目指していたそうです。

クラフトビールを作るきっかけとなったのは、1994年にビールの自家醸造キットをプレゼントされたオマールが、アイリッシュ・レッドエールをアパートの片隅で醸造してみたことから始まりました。

その後オマールは結婚し、家業を継ぎましたが自家醸造ビールへの想いは膨らむ一方で、空き時間には自宅のガレージでビール造りに励んでいたそうです。

2002年、最初の子供が誕生したと同時に醸造されたEPAのボトルに新生児の写真を貼り親戚や知人への出生報告として配ったビールの評価は上々だったそうです。

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その後オマールは、経営が傾きはじめていた実家の工場を自家醸造ビール工場へと転換するアイディアを思いつきます。

彼はしっかりと現状を把握するため、長期を見据えて夢を実現するためにリサーチを重ね“pros and cons“ をリスティングし念密に分析しました。その結果が、よりオマールを意欲的に自家醸造ビール工場開業のための本格的な道へと導いてゆきます。後に彼は大学で学んだ経済学の知識がとても役に立ったと言っています。

その後ミシガン州のNew Holland Brewingで実習し醸造事業について学び2004年には Rock Bottom Brewery/ロックボトム醸造所のTodd Haug/タッド・ハグ氏との出会いにより実家の工場を醸造施設にすることが現実となります。

2005年末ついに、初のバッチを醸造し翌年ミネソタのツインシティー(ミネアポリスとセントポール)で売り歩きます。Furiousと名付けられたオマールのクラフトビールに対し、最初は懐疑的であった人々にも受け入れられるまでにさほど時間は掛かりませんでした。

あっという間に多くのリカーストア、レストラン、バーなどで置かれるようになり、その人気は高まり続け、ついに2011年には醸造所での生産が追いつかない状態に陥るほど売れ行きを伸ばします。

軌道に乗ってくるとオマールは10万バレルのビールが醸造可能であり、また醸造所を見学・訪問に来た人々にそこで造られたビールと食事を提供できるビアホールをオープしたいと考案していましたが、それは当時のミネソタ州の法律にそぐわないものでありました。

しかしSurly Brewing を支持する多くの人々のサポートなどにより、その数ヶ月後にはミネソタ州の酒類法を変える『Surly Bill』と呼ばれる法案が通り2014年12月にオマールはビアガーデンをオープンするに至りました。

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ほぼ毎日地元の人々で賑わっているサーリー・ブルーイングのビアホールです。ビールは年間を通して提供しているものと期間限定品を合わせて大体24種類ほどが用意されているようです。

 

Img Source : twincitiesbrewery.com

↑そのほかにもミネソタにはたくさんの小さな醸造所があり小型バスでビール試飲ツアーなども行われています。

 

 

Img Source : Pedal Pub Twincities

↑Pedal Pub / ペダルパブ と言いビールを飲みながら約6km-8kmの距離をみんなで自転車のペダルを漕いで街を走ります。かなり酔いが回りそうですね。

 

 

Img Source : Indeed Brewing

またミネソタの醸造所にはビアホールのように食事が用意されている所もありますが、ビール以外の飲食物は一切置いていないところの方が多く、そういった醸造所では食べ物の持ち込みが可能で近くのレストランなどで食べ物をテイクアウトして持ち込んだりチップスやピザなどのビールのおつまみを何でも持参することが可能です。

 

ところで州によって若干の違いはありますが、アメリカでは日本のようにいつでも何処でもお手軽にアルコールを摂取することができないということをご存知ですか?

ビーチや公園など、公共の場でのアルコール摂取は違法となります。そして日曜日に至ってはアルコールを買うことすらできない州もあります。このように意外にも厳しい規制がある反動からか飲めるところでは思いっきり飲んで楽しんじゃうというのがアメリカ流なのでしょうか?

 

おまけ↓↓↓

リカーストアに行くとたくさんの種類の中から好きなビールを6本選べて価格は10ドルほどで購入できます。選ぶのにすごく迷いますが、お店の方にオススメなど尋ねてみると結構親切にアドバイスしてくれますよ。

アメリカのクラフトビールといえば西海岸のオレゴン州がポピュラーですがミネソタ州もまんざらではありませんよ♪クラフトビールは醸造所はもちろんのことレストラン、バー、リカーストアーなどで購入できます。

↑ミネソタクラフトビールのブランドのロゴです

 

 

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